2016年の「水素水はニセ科学」騒動の真実とは

活性水素水と水素水の違い

2016年の「水素水はニセ科学」騒動の真実とは|活性水素水と水素水の違い

活性水素水と水素水

2016年1月、明治大学科学コミュニケーション研究所の「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」に、「活性水素水・(電解還元水)」の記事が掲載されました。
これをきっかけに、水素水はニセ科学とか、水素水は効果なしといった話が、5月ころ一気に広がりました。

この記事の内容はタイトルの通り、「活性水素水」について書かれたものなのですが、なぜか“いま世間で売られている水素水はみんなこれ”みたいに誤解させる結末になっているのです。

実際に現在「水素水」として販売されている製品は、普通の分子状水素(H2)を溶け込ませた水で、活性水素水とは違うものです。

それにも関わらずYAHOOニュースや産経新聞などに取り上げられたため、水素水市場全体が炎上してしまいました。
要するに風評被害です。

では活性水素水と水素水は、何がどう違うのか、ご説明しましょう。

活性水素水と(分子状)水素水の違い

活性水素水とは

まず活性水素水は、九州大学の白畑實隆(しらはた さねたか)教授という人が提唱した仮説です。

通常の分子状水素(H2)に対して、活性水素とは不安定な原子状水素(H)のことを言います。

当初は、食塩水を電気分解して調製した電解還元水には、「活性水素」が存在していて強力な抗酸化作用・活性酸素消去能力を持つと提唱していました。

その後、電解水の陰極側である還元水(アルカリ水)には、白金ナノコロイドなどの金属クラスターが存在し、その金属クラスターに活性水素が吸着していると変わりました。

また、マグネシウムなどのミネラルを水に浸すと水素(H2)が生成されますが、このときにも金属ナノコロイドとなったミネラル分に原子状水素(活性水素)が吸着して水に溶け込むとしています。

いずれにしても、活性水素が多いほど細胞内の活性酸素を除去できると主張しています。

しかし、すべてが仮説で、活性水素を科学的に検証したデータはありません。
主張もいろいろ変わっているし、今の段階ではニセ科学と言われても反論できる材料が足りません。

いま研究が進んでいるのは「分子状水素」

一方、いま市場で販売されている「水素水」は、分子状水素(H2)を多く含む水です。

こちらの方は、2007年に日本医科大学の太田成男教授がNature Medicine誌に論文発表されたのをきっかけに研究が進み、同教授が会長を務める「分子状水素医学シンポジウム」という研究会で、分子状水素(H2)が生体において効果を示すことが確認されています。

医療分野での臨床試験が進んでいるのも分子状水素(H2)の方です。
そして、市場で販売されている「水素水」も、この分子状水素(H2)の方です。

白金ナノコロイドや活性水素が全く嘘だとも言い切れませんが、少なくとも2016年のニセ科学騒動は活性水素水に対するものであり、多くの人が水素水について誤認していたということは事実です。

また、もう一つ間違いやすいのが「アルカリイオン水」です。
結局、アルカリイオン水も、活性水素でご説明した「電解水」「還元水」と同じものと言えるのですが、とくに活性水素に言及することはなく、「アルカリイオン整水器」として販売されています。
この分野についてはもう少し詳しく、別の記事で書きたいと思います。

        

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