水素水の溶存水素濃度の単位と量

溶存水素濃度

ppmとppb

そもそも水の中にどれくらいの量の水素が含まれていたら、「水素水」と言えるのか、疑問に思われるでしょう。 しかしその前に、量を測る「ものさし」を理解しなくてはいけませんね。

水に溶け込んだ水素の濃度を表す単位としては、ppmをよく使います。

ニュースなどで、汚染水における毒物の量を示すのに、聞いたことがあるのではないでしょうか。

ppm はパーツパーミリオン(parts per million)の略で、100万分の1を表します。

1ppmは、1L(リットル)の水に1mg(ミリグラム)が入っている量、つまり1ppm=1mg/Lです。

ちなみにppmはいろんなところで使われますので、「(財)日本分子状水素普及促進協会」では、mg/L の使用を推奨しています。

また、ppbという単位が出てくることもありますが、ppb はパーツパービリオン(parts per billion)の略で、10億分の1を表します。

ということは、1000ppb=1mg/L=1ppmです。

 

消費者のために統一してもらえると良いのですが、残念ながら表記がまちまちで、中には数字が多く見えるようにppbで表記しているのではないかと思われるようなサイトもあって混乱してしまいます。

0.8ppmと表記するよりも、800ppbの方がたくさんあるように感じるからです。

冷静に見なくてはいけませんね。

また、物質の量を表すのにmol(モル)という単位もありますが、一般消費者向けの単位としてはあまり使われません。ちなみに1.6ppmは0.8molです。

 

水素水は1.6ppmが限界というウソ

通常の1気圧での水では、約1.6ppmが飽和濃度(自然界の水素分子が溶け込む溶存水素濃度の飽和値)であるということは科学的な計算でも証明されていて、最近はかなり知られるようになりました。

正確にいうと、1.6ppmは水温が約20度のときの飽和濃度で、水温が低いと多く溶けます。(水温5度で18.5ppm)

当たり前ですが、出来上がった水素水を冷やしても、水素は増えません。

 

まれに、1.6ppm以上の水素水は存在しませんとか、水素水の最高濃度は1.6ppmです、といった記述を目にすることがありますが、それは誤りです。

技術は日々進歩していますので、それを上回る製品が次々に出ています。

それが人間の知恵というものですね。

 

1.6ppmを超える水素水を作る方法は、二通りあります。

一つは「加圧方式」で、水素を密閉容器に圧力をかけて押しこんだり、圧力に耐える容器の中で水素を発生させ続ける方法です。

この方法で、アルミパウチ製品なら充填時3.0ppm、耐圧容器の中で作って飲む製品ならMAX7.0ppmを実現しているものもあります。

7.0ppmの状態なら、内部は5気圧くらいになっています。

⇒耐圧容器で7.0ppm製品セブンウォーター(7Water quasia)

 

もう一つの方法は、水素の粒子をナノメートル単位にまで小さくしてから、水に溶け込ます方法で、「ナノバブル方式」とか「ナノバブル製法」とか言われます。

水素の粒子を小さくすると粒子内の気圧が上がって水の中で安定するため、なかなか出て行かなくなるのです。

その結果、たくさんの水素が入って高濃度になります。

この方法ですと、圧力をかけなくても通常の1.5倍、つまり2.4ppmくらいまでは充填することが可能になっています。

 

ナノバブルの場合は開封しても水素が抜けにくいのが特長ですが、圧力をかけて作ったものは、開封すると気圧差が無くなって早く抜けていきます。

 

「水素ガス濃度」だとケタ違いになる

これまでご説明した「溶存水素濃度」は、水に水素を溶け込ました状態の濃度です。

それに対して「水素ガス濃度」という場合は、水素ガスで水が白くなるくらいまで注入したときの、水素量を表しています。

 

ですからppmで表記するとケタ違いに大きくなるのですが、もちろん水素の泡はみるみるうちに放出されて無くなります。

注入した直後の泡を飲めば、たくさん水素を吸収できるというアイデアですね。

 

酸化還元電位(ORP)について

酸化還元電位とは、(Oxidation-Reduction Potentialの略号でORPと呼ばれます)

溶液中に存在する、酸化させようとする力を持った「酸化体」と、元に戻そうとする力を持った「還元体」の、どちらの力がどれだけ強いかを、比較電極との電位差(単位はmV(ミリボルト))で表したものです。

 

酸化力が強ければ+(プラス)になり、還元力が強ければ-(マイナス)になります。均衡状態なら±0mVです。

 

通常の水道水ですと、+200mV~+800mVくらいの酸化還元電位で、酸化させる力を持った水です。

これが水素水になると、-200mV~-600mVという酸化還元電位の、還元力を持った水になります。

 

ORPは電位差を測っているだけで、溶液中の特定の物質の量は不明ですが、水素水の水素濃度とはほぼ比例し、体内での活性酸素による酸化を抑制する力を表している、とも考えて良いと思います。

メーカー公表値について

ppmやORPは、各水素水製品においても、メーカー側で計測した数値が公表されていますが、あまりシビアに比較しても仕方がない面もあります。

というのも、使用する計測器や電極の違い、計測した時の温度によっても変化するため、同じ条件下の数値に正しく補正されているかどうかも、分からないからです。

おそらくどこのメーカーも、ひいき目に見せようとするでしょう。

 

また、サーバータイプなら生成直後とか、アルミパウチなら工場出荷時とか、計測した時点も異なりますし、実際に口にするときの数値でもないからです。

一応そのような前提も踏まえた上で、見たほうが良いと思います。

 

最低限の溶存水素含有量はいくらか

どれくらいの量の水素が含まれていたら、「水素水」と言えるのでしょうか?

 

法的な基準なんて無いですから、悪い言い方をすれば、皆勝手に言っているわけで、公表値も皆都合の良い条件で最大MAX値を出していますし、他の製品を低く示す傾向も見受けられます。

 

「(財)日本分子状水素普及促進協会」では、最低限の溶存水素濃度を0.5mg/L=0.5ppmとしており、その際の1日に飲む量は1Lを推奨しています。

また、濃度と飲む量はセットで考えるため、1mg/L=1ppmの濃度なら、1日に飲む量は500mlでよいとしています。

 

水素水製品を選ぶときには濃度が示されていることは必須と思いますが、計測した条件と、実際に飲む段階までの変化も考慮に入れて、考えた方が良いです。

水素水の種類は、生成の方法やタイプによって、サーバー型の生成器や携帯型の生成器、水素発生スティック、完成品のドリンクタイプなど様々です。

新品の水素水スティックでの発生直後の数値や、ドリンクタイプでの工場出荷時の数値などは注意が必要です。

計測数値が公表されていなかったり、分かりにくかったり、少しでも消費者を欺こうとするような雰囲気が感じられたなら、その製品は購入を控えた方が良いと思います。