水素水の様々な呼び名とその意味や違い

水素水の様々な呼び名

水素水には活性水素水をはじめ、還元水素水、電解水素水、はたまた天然水素水なるものまであります。

また、アルカリイオン水は水素水なの?という疑問もよく聞きます。

そこで今回は、これらの呼び名の意味や違いについて、詳しくお話します。

活性水素水と水素水について

まずよく混同される「活性水素水」と一般的な「水素水」の違いについて説明します。

活性水素水

「活性水素」とは、通常の分子状水素(H2)ではなくて、単原子で存在する不安定な原子状水素(H)のことを言っています。

反応性が高い(高活性)であることから活性水素と呼ぶのでしょう。活性酸素に対応した表現になりますね。

そして「活性水素水」は、九州大学の白畑實隆(しらはたさねたか)教授という人が提唱した仮説です。

白畑教授は当初、食塩水を電気分解して調製した電解還元水には、「活性水素」が存在していて強力な抗酸化作用・活性酸素消去能力を持つと提唱していました。

その後、電解水の陰極側である還元水(アルカリ水)には、白金ナノコロイドなどの金属クラスターが存在し、その金属クラスターに活性水素が吸着していると論じました。

また、マグネシウムなどのミネラルを水に浸すと水素(H2)が生成されますが、このときにも金属ナノコロイドとなったミネラル分に原子状水素(活性水素)が吸着して水に溶け込むとしています。

いずれにしても、活性水素が多いほど細胞内の活性酸素を除去できると主張しているのです。

しかし、すべてが仮説で、活性水素を科学的に検証したデータはありません。

主張もいろいろ変わっているし、今の段階では疑似科学やニセ科学と言われても反論できる材料がありません。

一般的な「水素水」は分子状水素

一方、いま市場で販売されている「水素水」は、分子状水素(H2)を多く含む水です。

こちらのほうは、2007年に日本医科大学の太田成男教授がNature Medicine誌に論文発表されたのをきっかけに研究が進み、同教授が会長を務める「分子状水素医学シンポジウム」という研究会で、分子状水素(H2)が生体において効果を示すことが確認されています。

(エビデンスとして認めないという意見もありますが。)

医療分野での臨床試験が進んでいるのも分子状水素(H2)のほうです。

2016年5月にYAHOOニュース、産経新聞で「水素水はニセ科学」などという記事が掲載されましたが、元々その対象になっているのは「活性水素水」の方であり、分子状水素の水素水と一緒くたにして誤認している記事でした。

詳しくはこちらの記事を。

2016年の「水素水は疑似科学」騒動の真実とは

還元水素水、電解水素水について

還元力がある水という意味で「還元水」という言い方をしている場合がありますが、水素の還元力を使った還元水は「水素水」であり、「還元水素水」と言っている場合も「水素水」のことです。

また、「電解水」や「電解水素水」と言っている場合は、水素水を生成する方法が「電気分解方式」であるという意味で、分類する属性が違います。

しかしながら、一般的にはアルカリイオン整水器の電気分解によって生成された「アルカリイオン水」のことを「電解水素水」や「還元水素水」と言っていることが多いようです。

アルカリイオン整水器の製造・販売集団であるアルカリイオン整水器協議会によると、『アルカリイオン水という呼称は通称であり、一般名称としては“飲用アルカリ性電解水”が用いられます(厚生労働省告示第112号より)。また“アルカリ性水”や“イオン水”または“電解還元水”や“電解水素水”などの名称を用いる場合もあります。』としています。

 

その他の方法で作られた水素水、例えば水素スティックなどの金属マグネシウム反応によるものや、水素ガスを加圧して充填するものなどは、単に「水素水」と呼ばれています。

アルカリイオン水

ここでアルカリイオン水についてもう少し詳しくお話しておきましょう。

アルカリイオン水は、水素水とは区別されるべきものです。

アルカリイオン整水器では、電極によって水が電気分解されマイナス(-)(陰極)側の電極では、水酸化物イオンや水素などが多くなり「アルカリイオン水」が生成されます。

またプラス(+)(陽極)側では、水素イオンや酸素などが多くなり「酸性イオン水」が生成されます。

このとき水素濃度は、pH9.0~pH10.0のアルカリイオン水で、やっと0.4~0.8ppm にしかなりませんし、pH10を超えると飲めません。

アルカリイオン水の主な効能効果も、胃腸症状(慢性下痢・胃酸過多・消化不良など)の改善で、水素水とは別物です。

水素水サーバーでの電気分解方式

水素水サーバーや水素水生成器でも「電気分解」という方式が使われますが、アルカリイオン整水器のように水をアルカリ水と酸性水に分解するのではなくて、水(H2O)を水素分子(H2)とオゾン(O)に分解し、水素分子(H2)を水に溶け込ませて水素水にし、オゾン(O)は通常外部に放出します。

ですから水素水サーバーはpHも変化しませんし、1.0ppm~1.6ppmの高濃度水素水が生成可能なのです。

天然水素水

「天然水素水」はその名の通り、ナチュラルミネラルウォーターで、水素を含んでいるとされるものですが、明確に水素分子を特定しているものは聞いたことがありません。

しかし深層の地下水などには炭酸水素イオンを含んでいたりして、酸化還元電位が低い、身体に良い天然水が存在することも否定はできません。

天然水には確かに解明できていないことがありますが、過剰な期待はしないで「おいしい水」くらいに考えておいた方がよいでしょう。

世界各地にある「奇跡の水」と呼ばれる水も、科学的に解明されたものはありません。

「よくわからないけど、水素が関係しているかもしれない」というくらいです。

ナノバブル水素水(ナノ水素水)について

ナノバブルとうたっている水素水製品がいくつかありますが、これらは水中に溶解する水素の気泡(バブル)を、特殊な技術によって極微小(ナノレベルのサイズ)にしたものです。

ナノバブルにすると何が良いかというと、通常の水素分子よりも多く水に溶け込ますことができて高濃度になるうえ、長時間安定して溶存させる、つまり高濃度を持続させることができます。

圧力をかけずに水素濃度を上げて、空気に触れてもすぐに抜けないというメリットがあるのです。

まとめ

「(分子状)水素水」と「活性水素水」は違う。

現在研究が進んでいて、多くの製品になっているのは「(分子状)水素水」

「アルカリイオン水」(俗に言う「電解水」)も「水素水」とは違う。

アルカリイオン水の水素濃度は低く、目的や効能効果も違う。

「還元水」は水素の還元力を使った水という意味で「水素水」とほぼ同じ。

「天然水素水」なんて、ほぼ無い。

「ナノバブル水素水」は水素の気泡を極微小(ナノレベルサイズ)にした水素水。

その他の呼び名については、商品名に関する名称、固有名詞と言ってよいと思います。

 

水素は見えないし、飲んでも分かりませんから、製品に名前だけ語るということも考えられます。「水」は本当に信頼が重要ですね。